校長室より

2019年9月の記事一覧

全校集会講話

 体育館改修工事のため、本日の全校集会では以下について放送で話しました。

 9月20日(金)に開幕したラグビーワールドカップは、開幕試合で日本がロシアに快勝したこともあり、盛り上がりをみせています。そして28日(土)には、世界ランキング1位のアイルランドとの対戦で日本がどのような戦いをするか期待が高まっています。
 また、明日、27日(金)からは世界陸上がカタールの首都ドーハで開幕します。サニブラウン、桐生、小池選手の9秒台トリオが出場する男子400mリレーなどが注目を集めていますが、何といっても男子マラソンには、11月に皆さんのために講演していただく川内優輝選手が出場します。川内選手の健闘を祈って、埼玉の地から皆で力強く応援しましょう。 

 さて、スポーツに限らず、複数の人やチームが競い合い、1番になることを日本語では「優しく勝つ」と書いて優勝といいます。英語をはじめ他言語には、勝つことと優しさを結びつけるようなものはありません。なぜ、優しいと書く「優」が使われているのでしょう。
 優勝の「優」は人偏に憂うと書きます。優勝とは、競い合い勝つことによって相手に憂いを与えることであり、違った言い方をすれば「相手の憂いに寄り添える人」が優勝に値する人ということです。
 すなわり、優勝すること、または勝つということは、「負けて悔しい思いをさせてしまった相手の気持ちに寄り添うことができるかどうか」を試されているということです。
 優勝して、または勝って喜ぶのは自然の行為です。しかし、その喜びが過度のパフォーマンスやガッツポーズになってしまっては、負けた相手を尊重していないことになります。部活動の試合やコンクール、展覧会、そして大学受験や就職試験など、すべてに相手がいます。そして、相手も努力を重ね、全力を出し切った結果の勝敗ですから、勝ったときこそ、その人やチームの真価が問われます。
 ラグビーでは試合終了のことを「ノーサイド」といいます。戦いが終わったら両チームのサイドがなくなり同じ仲間だという精神に由来するものです。 

 皆さんは、人生の中で幾度となく人と競い合うことを経験していきます。勝つときもあれば、負けるときもある、それが人生です。その中で、優勝という言葉に込められた意味とノーサイドの精神を備えた人が真の優勝者であり、勝者として称えられるものと信じています。
 皆さんがあらゆる場面で、真の優勝者や勝者となることを期待しています。