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令和4年度第46回入学式校長式辞

 新入生の皆さん入学おめでとうございます。埼玉県立杉戸高等学校を代表して、皆さんの入学を心からお祝いいたします。共に夢を実現しましょう。本校は全力でサポートします。
経験したことのないパンデミックの中での中学校生活、そして受験勉強、入学前から異例の経験を積んできたみなさんは、すでにブレイクスルーを経験しています。これからの人生にとっては強みになります。ブレイクスルーとは、進歩の障壁や困難な課題を従来にない方法によって突破することです。
 そして、新入生をここまで支えてこられました保護者の皆様にもお喜びを申し上げます。コロナ禍の受験は心労が絶えなかったこととご推察いたします。保護者の皆様も今までの中学生の保護者とは異なった、環境下でお子さまの中学校生活をサポートしたということはブレイクスルーを経験したということです。
 さて、今年度も入学式は、新型コロナウイルス感染症予防対策のため、保護者の方々は一名のみのご臨席となり、式次第も一部を削ることで時間短縮した入学式となってしまいました。教職員一同も残念に思っており、申し訳ない気持ちでいっぱいです。新型コロナウイルスの終息はまだ見えません。この先どうなるかわかりません。
新型コロナウイルスに限らず私たちは予測困難な時代に生きています。ロシアのウクライナへの侵略、異常気象、マイクロプラスチックによる環境汚染、産業構造の急激な変化、など10年後、どうなっているかわかりません。
これらの予測困難な課題には明確な解決方法はありません。世界が力を合わせて解決していかなければなりません。最も重要な概念は、誰一人取り残さないサスティナブルな社会、持続可能な社会です。
 本校の三年間でこうした課題解決に取り組む力を身に付けるべく、気概をもった有意義な高校生活を送ってください。今が大切です。恵まれた自分に感謝し、一度しかない高校生活を大切にしてください。私たちより不便で厳しい闘いを強いられている人たちが世界に多くいることを決して忘れてはなりません。ネットで時間を浪費することの無いように。
 そこで、これからの三年間の高校生活で皆さんに、心がけてほしいことを3つ申し上げます。
ひとつ目は、一生懸命勉強することです。
 高等学校は、学ぶことを学ぶ場です。知識量はスマホにはかないません。ただ、覚えるにとどまらず、基礎を突き詰め、とことん納得するまで主体的に勉強し、別の言い方をすると、自分で自分の状態を知り、勉強方法を自分で工夫調整し、思考力・判断力を身に付けてください。しっかりした人間は、自分で物を考えることのできる人であり、社会のイノベーションに欠くことのできない独創性・創造性は、このような人物が持つことができます。
 二つ目は、学習、部活動、社会活動を通して幅広い教養を身に付けて欲しいということです。
 幅広い教養は、人間形成上欠くことのできない大きな要素です。文系だから数学は勉強しない。受験科目でないから手を抜く。受験勉強のためと言って部活動をやめる。このようなことはやめてください。グローバル化が進む今日、幅広い教養は必要欠くべからざるものです。日本の文化、相手の文化を知らなくて、ビジネス交渉はできません。デジタル化が進む現在、データを解釈できない人は必要とされません。人を思いやる、他者を尊重しなくては、コミュニケーションは進みません。これらすべてに幅広い教養が必要です。
 三つ目は、常に考えてください。疑問をもってください。なぜだろう。なんだろう。どうしたらよくなるだろう。
 部活動も自分の頭で考える力を養う場です。例えば、次の試合に勝たなければいけないという課題解決に対して、どの技を習得すればよいか、どのように習得すればよいか、どのような戦術をとったらよいか、対戦相手の特徴は、など、いわば皆さんは仮説をたて、どの仮説を実行するのが良いか、日々の練習で確かめて、検証して試合の勝利という結果に結びつけていきます。まさに学問の方法論に他なりません。これは文化部の活動でも全く同様です。入学の手引を読んだ人はわかると思いますが、これがPDCAサイクルです。
以上3つのことを心掛けた三年間の高校生活は、皆さんの夢を実現してくれることでしょう。
 最後に、皆さんに今日(きょう)必ず、おこなってほしいことがあります。家に帰ったら、ここまで育ててくださった保護者の方に感謝の気持ちを伝えてください。「いままで育ててくれて、ありがとう。これからも支えてください。」と。

令和4年4月8日
埼玉県立杉戸高等学校校長 蛭間 督